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虹のパレット:新しい家族が運ぶ、遅い春

 虹のパレット:新しい家族が運ぶ、遅い春 

   毎日新聞 2014年06月02日 地方版




 我が家に新しい家族が増えました。その名も「Lily(りりぃ)」。チワワの女の子です。じゃーん。

 愛犬ハッピーと永遠のお別れをしたあの悲しい桜の季節から、数カ月。明かりが消えたように暗くて深い闇に包まれた私の家にも、ようやく遅い春がやって来ました。

 いなくなってから気付いたハッピーの存在の大きさ。これまでの人生の4分の3を共にした娘の悲しみは想像を絶するものでした。楽しい時、悲しい時、親の私が支えてあげられないような状況も、ずっとハッピーが娘に寄り添って乗りこえてきたのですから。

 娘は、心のひだがぺらんぺらんになってしまったかと思うほど毎日泣き続け、寝ている時も、最期の瞬間に救いを求めるようなあの日のハッピーの瞳を思い出して夜中に飛び起きたり−−。

 これは限界か……と思った時、運命の出会いがありました。

 その日、たまたま愛知から来ていた弟が、調子の悪い母の車の具合を見てくれるということで近所をドライブ(?)することになりました。ペーパードライバーの私と娘も便乗し、ついでに近くにあるペットショップで久しぶりに犬を見よう、とふらっと寄ってみました。まだまだ心の傷が癒えていない私たちですが、あのフワフワ感、プニョプニョした感触が懐かしくて。

 「こりゃ、まるでドッグセラピーだな。私も相当参っているなあ」と思いながら店内のケージを見ていくと……。12年前の子犬の頃のハッピーにうり二つのチワワが。まっ黒な瞳でまっすぐにこちらを見つめ、しっぽをパタパタふっています。

 他の犬を見ている娘を慌てて呼び、ケージから出してもらうと、これまたびっくり、デジャブかと!

 12年前のあの日と同じように娘の指をガジガジと甘がみし、抱っこしている娘の顔のところまでよじ登ってペロペロとほっぺたをなめて甘えています。

 おまけに、ペットショップのお姉さんがそばに来て説明してくれる時「この子はチワワにしては頭がでっかいですネ」とひと言。

 思わず娘と顔を見合わせてしまいました。ハッピーもチワワにしては頭が大きかったのです。

 娘いわく「スポーティーでハンサム」だったハッピー。まだまだハッピーとの思い出にひたっている毎日で「今日は見るだけだからねー」なんて娘に言い聞かせていた私ですが、なぜか瞬間的に「これしかない!」と。驚く母と娘を前に「この子にします」と即、決断してしまいました。


今、「T’s GARDENツアー」と「宝くじまちの音楽会」を控え、リハーサルにジムに忙しい毎日なんですが、同時に久々の「育児」のまっ最中です。

 お湯でふやかしたえさに粉ミルクにブドウ糖を与え、雑巾片手に粗相したりりぃのお尻を追いかける−−。

 子犬の頃のハッピーの上を行くやんちゃなりりぃ。私たち家族はヨレヨレになるほどふり回されながらも、なぜか、みんな幸せな笑顔です。モノクロだった日常に再び色が戻ってきたような……。

 ゆっくり、ゆっくり思い出を刻んでいこうね。(シンガー・ソングライター)







        岡村家にも笑顔が戻ったようです(*^^)v

これでファンも一安心(^-^)

五島でも笑顔で再会できますね(^v^)

良かった、良かった(^_-)-☆ 




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