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虹のパレット~ごめんねハッピー、ありがとう~ 



虹のパレット:ごめんねハッピー、ありがとう=岡村孝子 /愛知
毎日新聞 2014年03月31日 地方版

 桜が舞い散る季節を待たずに、3月21日、我が家の大切な愛犬ハッピー(チワワ・雄12歳)が旅立ちました。

 昨年末に悪性リンパ腫が判明して以来、小さな体で一生懸命、病気と闘うため頑張っていたハッピー。永遠のお別れの瞬間は突然にやって来て、あまりにもあっけなく逝ってしまいました。

 その日は、いつものように検査のために病院へ行く準備をしていました。春休みに入った娘も一緒ということで、ふつうなら喜んで行くのですが、今から思えば動物的勘とでも言うのか、この日はベッドからなかなか降りてこなかったり、ケージの中の毛布にもぐったり、出かけるのをとても嫌がりました。

 娘と共に少し家の周りを散歩して、ご機嫌斜めのハッピーを何とか車に乗せましたが、いつものように窓から顔を出したり、窓ガラスに鼻をくっつけたりはせず、娘のひざの上でぴったりとくっつき、甘えています。胸さわぎを覚えつつも、どうしようもないまま病院に到着しました。

 血液検査をして、白血球を上げる注射をして、鼻カテーテルで栄養を胃に入れてから、いったん帰宅する、ということになりました。

 ハッピーは、お散歩すること、娘といること、おばあちゃん(私の母)に抱っこされること、そして食べることが大好き。口内炎ができていても口から食べ、それもスプーンで無理にではなく、時間をかけても自分の意思で食べたがります。昨夜も頑張って口からごはんをゆっくり食べていたのですが……。体重をこれ以上、減らしたくない、とのことで、鼻カテーテルでプロテインをあげることになりました。

 昨日、初めて鼻カテーテルを入れられた時は、2度ほどトライして無事終了したため安心していたのですが、今日は嫌がり方が半端じゃないのです。少し離れて見守っている私と娘と母の方をたびたび見て助けを求めています。「どうしたんだろう……」と思いながら不安が募っていきます。

 昨日よりプロテインが濃いからと薄めたり、カテーテルの太さを変えてトライしているうちにプロテインが飛び散ったり……を繰り返し、ハッピーはこちらに向けて何かを訴えるような表情をした後、おとなしくなりました。

 プロテインを注入した後、看護師さんが手を離すと、ハッピーは固まったまま人形のように首をぐにゃりと曲げ、崩れ落ちていきました。その光景は今も瞳に焼きついて離れません。


その後は今でも夢の中の出来事のよう−−。泣きながら、ずっとずっとハッピーをさすり、呼びかけましたが、蘇生を試みても、注射をしても、ハッピーの命が戻ってくることはありませんでした。

 いつかは、こんな日がくるとわかっていたけど、今はまだ、毎朝、胸の痛みで目覚めます。

 どれだけ時間がたてば、この悲しみが薄らぐんだろう。

 ハッピーは幸せだったんだろうか?

 治療中、入院が多く、大好きな家で一緒に過ごせなくてごめんね。

 痛いこと、つらいことをさせてしまって本当にごめんなさい。

 小さな体で頑張ってくれて、ありがとう。うちに来てくれてありがとう。

 12年間、私たちは楽しかったよ。

 ハッピーはいつまでも大事な家族だからね。(シンガー・ソングライター)

     

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 ■人物略歴

 ◇おかむら・たかこ

 1962年、愛知県岡崎市生まれ。椙山女学園大学在学中に同級生の加藤晴子さんとデュオ「あみん」を結成、デビュー曲「待つわ」は82年のヤマハポピュラーソングコンテストでグランプリに。85年にソロデビュー。87年に発表した「夢をあきらめないで」はロングセールスを記録した。昨年3月にアルバム「NO RAIN, NO RAINBOW」をリリース。










    哀しみに沈む孝子さんに、

  ファンのひとりとして、何もしてあげられない。

  いつもの笑顔が一日も早く孝子さんに戻る事を祈り、

  遠くからですが静かに見守っていきます。

  またライブでお逢いする事が、

  せめてもの勇気づけになれば幸いです。













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