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虹のパレット:深夜のガールズ・トーク



     虹のパレット:深夜のガールズ・トーク
                                                             
                                                        毎日新聞 2015年09月21日 愛知版

 少し前のことになりますが、8月9日の深夜、NHK−FMのラジオ番組「眠れない貴女(あなた)へデラックス2015」のゲストとして、お招きいただきました。
 その日はデラックス版ということで、パーソナリティーは作家の村山由佳さんとスポーツ評論家の奥野史子さん。お二人の思い出深い曲に「待つわ」を挙げてくださり、会いたいと指名していただいたということをお聞きし、まずはびっくりし、そしてうれしいことだなぁ〜と思いました。
 直前に「T’s GARDEN」ツアー前半戦が少し落ち着き、夏休みに入るゾ〜という毛穴の開きかけた頭も体も無防備な状態の私。こんなボーッとした頭で、生放送できちんと話せるか?とか、人見知りな性格で初対面のお二人に迷惑をお掛けするのではないか……とか考える前に「この二人にそんなうれしいことを言っていただいたら休んでいる場合じゃないな、お会いしたい」という気持ちが先にたっていました。
 村山さんと言えば、2003年に直木賞を受賞した「星々の舟」を当時、読んでいたスタッフから勧められて、一読者として、しみじみと読ませていただいたことがあります。ご本人の前では、言えませんでしたが、ここで告白しますね。
 そしてシンクロナイズドスイミングの奥野さんは、現役時代の勇姿も、その後のご活躍もテレビで拝見しています。バルセロナ五輪ではとてもすてきでした。感動をありがとうー。
 生放送ということで、朝からドキドキ、わくわくしながら一日の雑事をこなしていきます。長〜い一日を終え、夜になる頃には汗まみれになり、急いでひとっ風呂浴びたところ、いい具合に気持ち良くなり、「眠れない貴女」というより「すぐに眠れそうな私」になってしまいそうでしたが……。気合を入れてメークし薄緑のワンピースに着替えてお出かけ。夜10時過ぎから出掛けるなんて、このところあまりなかったので不思議な気持ち。
 子供に合わせて朝型の生活パターンになっていたので20代、30代の自分を思い出して少し新鮮だわ。こういうのもたまには良いかも。
 NHKに着き、スタジオに入るとごあいさつ。「あら?」。申し合わせたようにお二人共、黒のワンピース姿! ネット用の撮影をしましたが、私、膨張しているかも。
 物を書く人ならではの視線で、私の書いた曲の中で失恋ソング(せつないラブソングというか)の「あなたと生きた季節」の世界観が好きだと言ってくれた村山さん。この曲を知ってくださっていること自体、感激。そしてスタジオで、お会いした瞬間に「動いている姿を初めて見ました。本当に実在するんですねー」と妙な感心の仕方をしてくれた奥野さん。面白すぎるー。厳しいアスリートの世界を見つめた瞳は優しく温かな、お母さんのまなざしも加わりふんわりと。
 生放送が始まり、いろいろ投げかけられるお二人の質問の切り口が新鮮。もっともっと話していたいなぁと思っているうちに番組は終了しました。本当に楽しかったです。ガールズ・トーク。
 しっかり番組を支える女性スタッフたちもすてきな方たちでした。さまざまな刺激を受け、そしてパワーをいただいた、とてもすてきな夜でした。やっぱりガールズ・トークって面白い。(シンガー・ソングライター)
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 ■人物略歴
 ◇おかむら・たかこ
 1962年愛知県岡崎市生まれ。椙山女学園大学在学中に同級生の加藤晴子さんとデュオ「あみん」を結成し、82年に「待つわ」でデビューした。85年にソロデビュー。87年に発表した「夢をあきらめないで」はロングセールスを記録した。アルバム「After Tone6」を去年11月にリリースした。10月にソロデビュー30周年を迎える。







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